神様が私をトルコに連れて来てくださったと本気で思っています!初めてイスタンブールの空港に到着しタラップを降り、トルコの地面に足が触れた時、ここが私の第二の故郷になる!と直感しました。アーチストとしては、アナトリア文化は私の音楽活動にインスピレーションを与えてくれる素晴らしいエネルギーですね。
*音楽は文化交流に影響をもたらします。末富さんはさまざまなアーティストの方とコンサートで共演しましたよね。その中で印象的なコンサートはありましたか?
はい。偉大なアーティストと一緒にコンサートができたり、トルコでプロジェクトを参画したり、、2014年に開催された「トルコ日本国交樹立90周年記念コンサート」は、土日基金主催、イスタンブール日本総領事館と在トルコ日本国大使館の参加と日本企業の支援の下で開催された素晴らしいコンサートでした。第1部では、カーヌンの巨匠ギョクセル・バクタギル、ネイの名手エユップ・ハミシュ、それから私がステージに立ちました。第2部では、国家芸術家のギュルシン・オナイが登場しました。とても国際色のある音楽祭でした。イスタンブールのイシ・サナットで行われたコンサートには定員700名収容に対して実際は1,000人以上のお客さんが来られ、会場に入れない人で溢れ、コンサート会場に入れない方々にもエントランスホールでお寿司が振る舞われたというエピソードを聞きました。イズミルの日本イズミル文化友好協会JIKADと感動的なコンサートを幾度も体験させていただきました。JIKADの会長Arzuさんはとても素晴らしいスピリットの持ち主で、いつもワクワクするプロジェクトを立ち上げてくださいます。
末富さんは、たくさんの生徒さんがいらっしゃるようですね。
*最近講座も始められたとか。その講座について教えていただけますか?
イスタンブールに十数名、アンカラには数人の教え子がおります。年齢はさまざまで10才から70才までいらっしゃいます。しかしその中の何人かのみが定期的に私の指導を受けており、全員ではありません。アンカラでは「日本音楽芸術協会」を立ち上げ、土日基金内に事務所を置いておりますので、そちらでワークショップを開催することもあります。イスタンブールでは、カドキョイにある「芸文館」で毎週琴教室が開催され、発表会コンサートでは着物を着て演奏することを目標にトルコ人生徒さんが励んでおります。
*琴はカヌーンととても似ています。私が高校生の時、友人がカヌーンを学んでいました。私たちの合唱で彼女が伴奏をし、また彼女がどのように順序を追ってコンサートに向けて準備を進めたかを思い出します。私たちは毎週何時間ほど琴を練習すれば上達しますでしょうか?
それは他の楽器にも当てはまることで、練習すればするほど上達します。継続的に練習すればより効率が良いでしょう。ですので、1日2時間の練習は、1週間のうちの1日に一気に6時間練習するより効率が良いです。
しかしあなたがもし仕事や学校で時間が取れない場合、気分転換の目的で琴を演奏するのもよいでしょう。お友達とお喋りしているかのようなとても楽しい時間になるはずです。
*新年に計画しているプロジェクトには何がありますか?
2020年2月に日本で新しいCDがリリースされます。「The Way 道」というアルバムですが、琴とジャズピアノという異色のコラボで、私自身がとても感動しながらレコーディングしました。そのデジタルプラットフォームをトルコのレーベルが引き受けたいと申し出てくださいました。Asik Veysel の Uzun ince bir yoldayimを琴とジャズピアノのコラボでぜひ聴いていただきたいです!また心安らぐ琴ミュージックとトルコの風景を映像にしたいと考えております。小さな素敵な空間でお客様とのティタイムもあるようなコンサートも開催してゆきたいです。それから私にとりまして大事なライフワークでもある社会的に弱い立場のためにお役に立てるような音楽活動も進めてゆきたいと願っております。
*タビューさせていただき誠にありがとうございました。
このインタビューの日本語翻訳は、日本の長崎にある「出島外国語アカデミー」の創立者である本田信一郎氏によるものです。